初心者に知ってほしい!読み手にわかりやすい文章を書く方法は親切な文を心がけること
「大学生になってレポートを書く機会が増えたが、上手く文章が書けない」
「上司に褒めてもらえるような企画書や報告書、議事録を書きたい」
多くの書き手が持っている悩みは、読み手の気持ちを考えた親切な文章を心がけると解決します。
書くよりも先に読み手に親切な文章とは何かを考えてみる
読み手が望んでいる親切な文章として予想される回答は、役に立つ情報が得られて、日本語が正しいことです。
読み手が望む文章として挙げた回答のなかから、共通する項目を絞ってみて下さい。
すると、どのような文章を目指せばいいか方向性がみえるので、共通する項目から目標を設定します。
「思わず完読してしまった」と読み手に思わせる文章を目標にする
役に立つ情報が書かれており、日本語が正しい文章に共通する項目のひとつに、完読したくなることがあります。
日本語のルールに沿った文章の書き方をしていたり、内容が面白かったりすると、完読したくなるのではないでしょうか。
完読してもらえると、読み手に伝えられる情報が多くなる利点もあります。
使う語句の選び方や文章構成が完読されるために最も大事
読み手に完読される文章にするには、使う語句の選び方や文章構成が最も大切になります。
文章を書く決まりや手順を学んだ後は、思わず読み手が完読したくなる文章術を習得します。
最初は5つの文章を書くルールから学び、実践できるようにして下さい。
5つのルールを守るだけで、読み手が完読する可能性が高くなる!
文章を書くときに5つのルールを守るだけで、読み手が完読する可能性が高くなります。
最初は5つの文章を書くルールを守り、読み手に情報が伝わりやすい完読される文章を目指しましょう。
結論から書く
読み手が知りたいのは結論で、先に伝えることでストレスが減り、完読されやすくなります。
書き手がおすすめしたいカレー屋を、読み手に教えたい文章を例に説明します。
(例)私がおすすめしたいカレー屋は、安くて美味しいが売りのお店です。名前は「豊田カレー」です。
読み手が知りたいのは好きな理由ではなく、おすすめするカレー屋さんの場所や名称がどこかです。
先におすすめのカレー屋の名前を書いてから、具体的な説明をしましょう。
1つの文章に1つの意味だけ含めて構成する
1つの文章に様々な内容を詰め込むと、読み手が理解が追いつかなかったり、間違えた意味で捉えられたりする可能性が高くなります。
以下の例文と改善例を比べてみると、1つの文章にまとめたほうが読みやすいことが明確になります。
(例文)会社に遅れた原因は、目覚ましが鳴らずに寝坊したうえに、家をでて駅に向かったが事故のため電車が止まっており、すぐにバス停に向かったが行列ができていてバスに乗り遅れてしまったことにある。
(改善例)会社に遅れた原因は、目覚ましは鳴らずに寝坊したことにある。さらに家をでて駅に向かったが、事故のため電車が止まっていた。その後すぐにバス停に向かったが、行列ができていてバスに乗り遅れたことも原因になる。
関係の深い語句同士は近づける
関係の深い語句を文章の中で近くに置くと、読み手に伝えたい情報が正しく伝わりやすくなります。
主語と述語、副詞と動詞、形容詞と名詞は、関係の深い語句なため、文章の中で近くに置きましょう。
名詞を修飾する形容詞の「明るい」で例文を挙げて、情報の伝わりやすさを説明します。
(例)明るい持ち主の性格
(例)明るい性格の持ち主
2つの文のうち、名詞の性格を修飾しているのは、形容詞の「明るい」です。
性格の隣に置くのが正解で、語順を正しくすると、正確な情報が伝わりやすくなります。
ひらがなと漢字を使い分ける
ひらがなと漢字をルールに沿って使い分けると、読み手が文章を全体的に見たとき、「難しくなさそうだ」と感じて完読する可能性が高まります。
場所を表す形式名詞「ところ」で、ひらがなと漢字を使い分ける例を紹介します。
(例)父に聞いたところ賛成でした。
聞いたところは場所ではないため、この例文ではひらがなを使います。
(例)料理をする所の名前は、キッチンです。
料理をする場所がキッチンなため、漢字を使うと最適です。
漢字がもともと持つ意味との関係性が、ひらがなと漢字を使い分ける判断材料になります。
読点の位置を気をつける
読点には文章を意味の内容で分ける役目があり、正確な位置につけると、読み手が内容を理解しやすくなります。
読点をつける位置には明確なルールがないため、最初は5つのポイントを守って文章を書きます。
読点をつける5つのポイントを、例を挙げながら詳しく解説します。
長い主語や主題の後に読点をつける
(例)私が駅の本屋で買った本を、友達に譲りました。
私が駅の本屋で買った本が長い主語になるため、読点をつけて内容を分けています。
読点がないと、どこまでが主語なのか非常に分かりづらい文章になります。
接続詞や逆説の助詞の後に読点をつける
(例)しかし、私はそうは思いませんでした。
(例)彼は読書が好きだが、私は嫌いです。
接続詞の「しかし」と逆説の助詞「だが」の後に読点がついており、読み手が見やすい文章です。
並列になる語句の後に読点をつける
(例)私は、肉、果物、野菜が嫌いです。
並列した語句は、肉、果物、野菜なため、それぞれの後に読点をつけています。
読点がないと、読み手は語句の分かれ目が理解しづらい文章だと感じてしまいます。
ひらがなが続いて読みにくいところに読点をつける
(例)兄に聞いたところ、あのときにはもういなかったそうです。
例文から読点を外すと、「兄に聞いたところあのときはもういなかったそうです」となり、非常に読みづらさを感じないでしょうか。
文章の中でひらがなが続いて読みにくい場合、間に読点をつけると読み手が簡単に理解できます。
文章を完読されたいならやめる5つのこと
文章を書くときに5つのことをやめると無駄な情報が減り、読み手も内容が理解しやすくなります。
情報を多く取り入れた内容にするよりも、取捨選択した事実だけを伝える文章のほうが読み手は親切に感じます。
語句や内容の重複はやめる
同じ語句や内容の重複した文章は飽きられやすく、読み手に完読される可能性も低くなります。
語句や内容の重複で特に気をつけてほしいのは、同じ意味を2回繰り返している言葉があることです。
代表的な重複している語句の例を挙げると、約10分ほどの「約」と「ほど」です。
どちらもおおよその推量を伝えている言葉で、同じ意味を2回繰り返した正しくない文章になります。
語尾に「です」「ます」が連続する
文章の中で同じ語尾が続くと、小学生の作文のように単調に感じます。
新聞や本、記事などから使えそうな語尾を取り入れて、文章表現を豊かにすると読み手も飽きずに完読しやすくなります。
読み手が知らない言葉を使う
相手が知らない言葉を使うのは不親切なため、どうしても使用したい場合は必ず説明を入れます。
専門用語は意味が知られていない場合が多いですが、用語の後に( )を入れて説明すると分からない人も理解できます。
(例)アウトソーシング(業務を部分的に外部に委託すること)
擬音語、カタカナ英語の使用
「フワフワ」といった擬音語は文章が幼くなってしまうので、使用は控えましょう。
カタカナ英語は意味が伝わりづらく、使用すると品のない文章になりやすいです。
感情が伝わりやすい言葉かもしれませんが、実用文に使用するには向いていません。
使いすぎたら逆効果!適材適所を意識して使おう
記号を使いすぎない
!や?、「」といった記号使うと語句が強調され、文章もすっきりして見えます。
しかし便利だからといって記号を使いすぎると、逆に読みにくい文章になってしまいます。
記号なしでも伝わると判断した場合は、積極的に文章から削除しましょう。
こそあど言葉を使いすぎない
「これ」や「あれ」といったこそあど言葉と呼ばれる指示語も、曖昧な文章に繋がります。
直前に使っている語句や文章を受けて指示語を使うルールがあり、使いすぎると値するものが分かりにくいからです。
~こと、~ものを使いすぎない
「こと」や「もの」は、語句を何でも名詞化できる便利な言葉です。
しかし曖昧な表現なため、読み手にとって分かりづらい文章と思われる原因にもなります。
曖昧な表現を使った文章を改善する例を挙げて、詳しく説明します。
(例文)スマートフォンは、メールも電話もできる便利なものだ。
(改善例)スマートフォンは、メールも電話もできる便利な機械だ。
改善例では、曖昧な表現の「もの」を機械に言い換えて、読み手にわかりやすい文章になりました。
無駄を省いてすっきりした文章を作る
紹介した文章を書く基本ルールに共通する項目は、無駄を省いていることです。
文章を書く基本ルールを守り、無駄を省けば、読み手に情報が伝わりやすくなります。
思わず読み手が完読してしまうような、無駄を省いたわかりやすい文章を目指しましょう。